こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

アラフォー負け犬がビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

宝塚歌劇団星組公演『太王四神記 Ver.II』-新たなる王の旅立ち-

脚本・演出/小池修一郎
タムドク 柚希 礼音
キハ 夢咲 ねね
ヨン・ホゲ 凰稀 かなめ
ヤン王 一樹 千尋
ヨン・ガリョ 磯野 千尋
ソスリム王&ヒョンゴ 英真 なおき *
大神官 万里 柚美
フッケ将軍 にしき 愛
トラジ 百花 沙里
プルキル(大長老) 涼 紫央

もともとの韓国ドラマは全く知らないのだけど、恐らく、とても壮大で膨大なドラマシリーズだったと想像する。なので、それを2時間半にまとめるには、色んな無理が生じるのは仕方ないことだと思う。
そういう意味で、想像する膨大な原作を、詰め込みすぎと言われようと、ここまでまとめて1本の作品として完成させ、なおかつ、宝塚歌劇としての面白さも魅せた小池修一郎はやっぱりすごいと思うのだ。

何より、膨大な内容を処理するがための、スピーディーな転換は、久々に小池修一郎の真髄を見た気がして、個人的に大興奮だった。目まぐるしく変わる場面。なのに、どのシーンも決して飽きることなく、あふれ出す生き生きとした民衆のシーンや、激しい踊りが続くと、ふと主人公やメインキャラクターの孤独を歌うなどその緩急のつけ方、そして、彼らの心に寄り添っていると、いつのまにか大きな舞台にはまた新たなシーンが出現していて、息つくヒマもないスリル感。
派手な衣装に、高まるコーラス、群舞、多少の失笑はあるものの、大掛かりな最後のセットまで、これぞ娯楽、これぞ宝塚歌劇だった。

そして、新トップスターを向かえ、新体制になった組の最初の演目としての配慮。座付き作家だからこそ出来る脚本で、改めて宝塚の小池修一郎に感服した一本だった。

残念ながら、新トップも二番手もトップ娘役も、人物像に深みをもたせるまでの演技力はない。それは下の若手たちにも言えることだ。けれども、彼らはそれぞれに美しく、若く、キラキラしていて、長身のスタイルに豪華な衣装が良く似合い、久々に「コスチューム・プレイの星組」の底力を見た気がした。美しさ、ゴージャスさ、それも宝塚ならではの魅力の一つなのである。
演技力は今後経験を重ねればまた違ったものを見せてくれることもあるだろう。とにかく、柚希礼音の華やかさは宝塚の大型トップスターらしい煌きを持っていて、そのダンス力とともに、今後、星組らしい組を作ってくれることを期待したい。