こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

可愛らしさにくらくらする藤娘@明治座 五月花形歌舞伎

一、将軍江戸を去る(しょうぐんえどをさる)

徳川慶喜 市川 染五郎
山岡鉄太郎 中村 勘九郎
高橋伊勢守 片岡 愛之助

二、藤娘(ふじむすめ)

藤の精 中村 七之助

三、鯉つかみ(こいつかみ)

滝窓志賀之助実は鯉の精
滝窓志賀之助実は清若丸 片岡 愛之助
釣家息女小桜姫 中村 壱太郎

先日、阿弖流為を見ながら、そう言えば同じ染五郎勘九郎七之助というメンバーで歌舞伎見たなあ、ということを思い出しました。

あれはゴールデルウィークで東京に遊びに行った時でした。
ビンボーのため、夜行バスで東京に向かい、
せっかく東京行くなら何か見たいと調べてみたら、明治座でこの演目が初日を迎えるということで、夜行バスが到着してすぐ、当日券売り場に並びに行った、懐かしい思い出

だって、ちらしの七之助がこんなに可愛かったんです

藤娘だけでも見たいと思っていたのですが、うまい具合に見やすい安い席がゲットできたので、全演目をラッキーにも見ることができました!

ところで、歌舞伎を見るのは、正直1日仕事です
3、4演目もあって、場合によっては4時間くらい劇場で過ごしたりします。
コスパはいいけど、観る方もなかなかな体力勝負です。

と、何を言い訳しているかというと、夜行バスでやってきたその夕方の公演を見るのはなかなかの闘いだったからです。
えーと、つまり、寝てしまった部分が多くて、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

でも、「将軍江戸を去る」は歌舞伎では初めて見るような、何も起こらない静かで淡々としたいいお芝居だったでした。
できるなら、もう一度コンディションを整えて見たい
江戸城無血開城を描いた話なのですが、実に演劇的で、染五郎さんの将軍の知的で美しい佇まいが素晴らしかったです!

まあ、静かな芝居だっただけに、眠気に負けてしまったわけなんですが、おかげで、お目当の藤娘は元気いっぱいで見れました!すみません

いやあ、もう、これ、感想いります?

可愛いにきまってるじゃないですか!!

全国の七之助ファンは見るべきですよ!
お酒を呑んでちょっとほろ酔い、とかいう振り付けなんてもう
可愛くて可愛くて萌え死にました

そんな可愛いのに、普通に背中をしなやかに反らせて、まるで風にそよぐ藤の枝そのもののように、ぐるりと回って踊ったり、その身体能力どうなってるんの!?と心の中で叫ばずにはいられませんでした。

歌舞伎役者、マジ、すごいです!

後日、大阪松竹座で公演があった玉三郎さんとの二人藤娘も見たかったのですが、当日券発売開始時間少し前に行ったら、遅すぎます、みたいなことをスタッフさんに言われて、ど反省しました
そりゃあ、誰もが見たいですよねえ。

そして、最後の鯉つかみは歌舞伎の娯楽性の高さが光る楽しい演目でした。
マジで水に入ってばっしゃんばっしゃんやりますからね、歌舞伎は!
舞台に近い席は、軽いアトラクションです。
間違いなく楽しいです

染五郎さんがラスベガスに鯉つかみを持っていったのは、正解だったと思います。
もし、初めて歌舞伎、を迷ってる方がいらっしゃったらオススメの演目ですので、ぜひ!

ということで、歌舞伎、見たいけど、何から見たらいいか分からないという方は、私は個人的に、江戸時代物をオススメしています。
私自身も、歌舞伎を見はじめたのはアラサーの頃だったので、全然知識ない、素人ミーハーファンなんですが、江戸物の庶民物あたりを見ると割と楽しく、アトラクションやブラックコメディを見ている気分になる作品が多い気がしています。

平家物語あたりはもう義が強すぎて、感情移入しにくく、かつ、演出も固めだったりするので、最初は気楽に楽しく見られるものが良いかと。

そして、イヤホンガイドは絶対借りてください!

このコの優秀さは実際使った方が実感できます。
私が歌舞伎に詳しかったら、イヤホンガイドを流す仕事をしたいくらい、素敵な道具です。
明日、会社で話せるくらいのトリビアが詰まってます!

ところで、これは花形歌舞伎だったわけですが、大歌舞伎とかもありますよね?
最初何が違うのか分からなかったのですが、花形歌舞伎の方が若手役者が出演します。
大歌舞伎にも出演しますけれど、あちらは人間国宝くらいの方々の芸を観る方がメインです。
なので、私は、初心者は花形歌舞伎の方がテレビで馴染みの役者も出て、楽しいんじゃないかな、と思ってます。

そして、何でも同じことですが、好きな人ができると、より楽しいです!
私の場合は七之助に出会ってから、歌舞伎がますます楽しくなりました

気になる歌舞伎役者がいれば、その人が出てる作品から見るのもあり、です。

情報はこちらからどうぞ!
見どころとかも書いてくれてある、とても親切なサイトです。

このくらい書いといたらいいですか、松竹さん(笑)←もちろん、松竹さんからの依頼で書いている、なんて嬉しいことありませんので、誤解なく。なんとなく、阿弖流為を見て、歌舞伎の魅力を語りたくなっただけでした