5/13(土)18:30〜 天満繁昌亭
キャスト
ソール 逢阪夕陽(桂あやめ)
エストレーラ 高原らな(笑福亭生寿)
メール夫人 小石川みや美(桂春雨)
ルーア神父 阿倍野こぶし(真山隼人)
シスターマーマ 美園 章(笑福亭生喬)
オーロ 新まち穂(はやしや香穂)
ブリーザ さざ波の乃(林家染雀)
マール 絹越うの(月亭天使)
ボールソ 矢摩千里(桂米輝)
ボーロ/ラービオス 片平京(笑福亭松五)
マダムX 百貫で舞(桂三金)
マダムガード 喜多浜こすも(中田まなみ)
ピエロダンサー 富田林まり、羽曳野ココ、多可町アン
とりあえず、戦々恐々の本編の前に、本業の落語がありました。
松竹梅(宝塚バージョン) 笑福亭松五
寿限無(宝塚バージョン)笑福亭生寿
崇徳院(13分早回しバージョン)林家染雀
狸の礼(宝塚バージョン)桂春雨
と、染雀さん以外は全員宝塚バージョンの落語だったわけですが、春雨さん曰く、やはりこの回では宝塚ネタを入れた方が受けが良いそうです。
SS席のチケットに化ける狸の話、めちゃめちゃ楽しかったです!
でも染雀さんは実は宝塚はそれほど詳しくなく、創作宝塚落語は難しいということで、それじゃあ今宝塚大劇場でやってる「Another World」の元ネタの1つ「崇徳院」をやったら?ということになったらしいです。
ただ「崇徳院」は30分もある大作。それを時間の都合で13分の早回しでやってくださったのですが、これが素晴らしかった!
恋わずらいで寝込んでいる若き美男美女が見えてキュン!さすがすぎます!
ということで、サクッと落語は終わり、本番の衣装替えに時間がかかるということで、30分の中入り(休憩時間)がありました。
ところで、昨年初めて花詩歌タカラヅカを見た私は、その演技とセリフまわしにいたく感動し、さすがプロだという感想を書きました。 そして今年の演目は「スカーレット・ピンパーネル」に違いないとまで思っていたのに、「ノバ・ボサ・ノバ」と知ったときの衝撃!
だって「ノバ・ボサ・ノバ」にはほぼセリフがない。歌とダンスで見せるラテンショー・ミュージカルです。
その私の杞憂はしっかりとプログラムにも書かれていました。
無理めの演目に、あえて挑む、その愛!!
(桂あやめさん曰く「どうしてもやりたかった」んだそうです)
ということで、愛だけで突っ走った「ノバ・ボサ・ノバ」初日のようすをご紹介します。
まず浪曲でストーリー紹介がありました。
なので途中からはじまるのかなと思っていたら、全部ありました!
浜辺でボーロに起こされるソール。
シスターマーマ、ルーア神父に、エストレーラ&メール夫人も登場!
それにしても生喬さんのシスターマーマがナチュラルすぎて記憶がない(^◇^;)
あのまま宝塚の舞台立ってもなんの違和感もないシスターマーマでした。
そしてオーロが登場!
去年のアシュレも格好良かったけれど、今年のオーロも格好良すぎるお囃子方のはやしや香穂さんです!
続くあやめさんのクズ拾いはさすがでしたね。
さらに可愛らしい天使さんのマールと妙に色っぽい染雀さんのブリーザもいい。
そして出世役ドアボーイで、東京からわざわざ立川らく次さんも登場。
タンゴのシーンもちゃんとありました。
(写真ブレブレですみません)
物語は佳境に入って、ブリーザを取り合うオーロとマール。
もう染雀さんの背筋力と身体の柔らかさに感動と爆笑。
その後の天使さんマールの演技の切なさがまた可笑しい。
あ、メール夫人は安定のオンステージでした。
クラブガードだってやります!
そしてここからが見せ場です。
さすがにピンクビキニっぽい衣装で、若手名ダンサーが踊るあのシーンはないだろうと思っていたら、なんと染雀さんが「後ろ面」含む伝統芸を交えて披露。
いやあ、ここまでくると笑いと感動が入り乱れ訳が分からなくなりますね笑
もちろんエストレーラもピンクダルマで登場。
さりげなくおみ足を隠されてるのがいいっ!笑
二番手、トップスターも登場して、テンションは最高潮に!
みなさん、ダンスが心配かと思われますが、原型を思い出せるくらいには再現されています笑
(ぜひともお手持ちの「ノバ・ボサ・ノバ」と比べてください、楽しいから!笑)
しかしながら肝心の「ビバサンバ」の途中で緞帳が降り始めたとたんに、トップスター逢坂夕陽さまから「緞帳まだ降りんでいいよ」との叫び声。
いやあ初日ならではのスタッフミスも楽しいですね笑
「ビバサンバ」は出演者総出で踊りまくる!
徐々に強まる息切れ。
そして舞台から聞こえる「もう終わって」の声。
もう本当にあれをやり遂げられたみなさまに感動!
当日はバケツをひっくり返したような土砂降りで、トップスター逢坂夕陽さまがご挨拶で「鴨川清作先生が怒ってるんじゃないか」とおっしゃっておられましたが、まあそうかもしれません笑
でも本来の得意分野を捨ててまでやりたくなるショーを作られた鴨川清作先生はやはり素晴らしい!
改めて「ノバ・ボサ・ノバ」って本能レベルに訴えかけてくるすごい作品だなと感じました。
そしてそんな作品に笑いをぶっこんでくるのもやっぱりすごいと思うんです。
笑いすぎて疲れました、サイコーでした!
そんな花詩歌タカラヅカ、今年はなんと神戸・新開地での再演と神奈川公演も決まってるそうですね。
はたして関東のお客さまに、この関西のノリが受け入れられるのか、少し不安ではありますが、成功を心より祈っています。
そして来年の花詩歌タカラヅカも楽しみにしています!来年こそぜひ「スカーレット・ピンパーネル」やってくれないですかねえ。