こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

選択肢と幸せ

土曜日、ドラマ「零のかなたへ…THE WINDS OF GOD」を見る。上手にドラマに変身させてあって、ドラマなりの良さが出ていた。とりわけ、二人がタイプスリップしてすぐの空襲シーンは、映像で見ることの衝撃があって、この点に置いては、舞台よりも戦争と生死を実感し、物語にリアリティを与えていたように思う。舞台を見たときから、私はキンタという役が好きで、私が見た舞台のキンタ役松本匠さんも本当に良かったけれど、ドラマの森田剛くんのキンタもすごく良くて、堪能させてもらった。基本的に、私は「バカな役」を愛らしく演じられる役者さんが好きだし(本当にバカかどうかは別として)、「バカな役」も大好きである。「華麗なるギャツビー」でも、美月亜優さんが、マートルという頭が軽い女の役を演じていらして、一気にファンになったことがあるが、今回の森田くんにも、今まで全然興味がなかったのに、かなりクラクラしてしまった。バカで純粋だからこそ、影響されやすくて、最終の選択に至る過程が、松本さんのキンタでは悲しく、森田くんのキンタでは、「幸せ」というのは、相対的なものでなくて、とても主観的なものなのだなと思い、彼はある意味、幸せに死んでいったんだな、ということが感じられた、良い演技だったと思った。