4/9 14:00~ 銀河劇場
プリンセス・レオニード 朝海ひかる
アージス王子 武田真治
コリーヌ(王女の侍女)瀬戸カトリーヌ
アルルカン(教授の従者)tekkan
ディマース(教授の庭師)右近健一
エルモクラテス(ヘジオニーの兄、哲学者)藤木孝
ヘジオニー(アジスの伯母、哲学者)杜けあき
修辞・訳詞・演出 小池修一郎
「夏の夜の夢」や「十二夜」などのシェイクスピアの恋の鞘当ゲーム的な部分をミュージカル化した、というような作品だった。それなりに面白いし楽しいのだけど、いまいち乗り切れなかったのは、音楽が妙に技巧的で難しかったせいだと思う。こういう中味のない娯楽作品には、やっぱりノリのいい曲の方が合っている気がなんとなくする。
セットや照明は美しく機能的で、やりようによってはもっともったりしたかなという内容を、それなりのスピード感を持たせた演出はさすがだと思う。ただ、やっぱり、特に一幕は間延びした感じが拭えなく、長く感じずにはいられなかった。
朝海ひかるが、とにかくキレイで可愛くて、実に楽しそうに振り切って演じていて、それはそれとして、この役は彼女しか有り得ないなと思うのだけど、技巧的な旋律なだけに、歌唱力が気に掛かったのだけ残念だった。キャストが7名のみということで、やはりコーラスなどに厚みが少なく、いっそのこと、ミュージカルでなくて、ドタバタ・ラブコメディーにしてしまった方が楽しかったかもしれない。
とは言え、脇役陣の好演は光ったし、主役コンビも可愛くて、ふんわり幸せな気分にはなったし、何より、レオニードのいたずら心にひっかかって、ちょっと可哀相な感もあったヘジオニーの最後のセリフが、笑えて共感できて、とっても良くて、後味よく劇場を後に出来たのが嬉しかった。