ブロードウェイの新作が往々にして持っている弱みである楽曲の覚えにくさ、という問題が見事に解消されているのが、個人的には最も嬉しかった。楽曲もフィナーレのYOU CAN'T STOP THE BEAT以外は初めて聞いたけれども、映画館を出て帰り道には、いい気分で数曲を思わず口ずさんでしまっていた。これぞミュージカルの醍醐味！
この作品の大きな主題である、黒人白人差別問題も、娯楽作品として、ギリギリの重さで上手く描かれていて、ハッピーな曲の連続の中で、一曲この問題を取り扱って深く訴えかけてくるものもあり、そのバランスも絶妙。
典型的ブロードウェイ・ミュージカルなロマンティック・デュエットダンスなんかも盛り込まれていて、ミュージカル好きには堪らない、本当に良く出来た素晴らしい作品。
何より、主役トレーシーがいい。文句なしに可愛い。愛し合う両親に愛されて育てられた子供の持つポジティブ・ハッピーパワー。実際友達だったら、少々ウザいかもしれないけれど、ミュージカル、の中で、彼女というキャラクターはとにかく輝く。前向きで愛らしい笑顔に終始見ている方も笑顔にならざるを得ない。
見ている間、本当に楽しくて幸せになれるから、ハッピー・ミュージカル好きの人には激しくオススメ。DVDの特典も振り付けからミュージカルナンバー集など、一緒に踊って歌って楽しめる工夫がたくさんで楽しい♪
ザック・エフロンもハイスクール・ミュージカルより個人的に可愛くていいし、歌もダンスも上手くないのに、さすがの演技力とチャーミングさで見せるクリストファー・ウォルケンも個人的には良かった。タキシードがビシッと似合う理想の体型にちょっと萌えw
