こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

宝塚雪組公演「ソロモンの指輪」映画版

宝塚雪組で公演された30分ばかりのショー「ソロモンの指輪」
こんな短いショーをゲキ×シネというか、映像化する意味というのも分からないと言ったらそれまでなんだけれども、あくまで作り手側の創作活動の手段として、ステージだけでなくこういう形もあったということなのだろう。

通常のゲキ×シネとも、舞台中継とも全く違ったヴィジュアル重視の作り方で、そもそもの舞台を見ていないので、全体像は全くもって伝わらず、より絵画的なもの、ヴィジュアルアート感覚で鑑賞。演出家のこの映像作品を作成した意図は、逆に正しく受け止めた気がするw

映像芸術としての「ソロモンの指輪」は実に感覚的で、色と音楽に溢れ、面白い作品だった。特に、女役がブルーの濃淡のフラメンコドレスを身につけ、フラメンコ的な振り付けで踊る群舞は圧巻。
「水」という透明で流れるイメージを、踊りで表すときに、多分一番思いつきやすいのは、オーガンジー的な身体のラインが分かりやすい衣装でバレエ的な振り付けだと思うのだけど、そこのところを、フラメンコという、一瞬逆のような激しさのあるダンスで持ってきたところに完璧にやられてしまった。
そして、そのフラメンコで表現される「水」は実に表情豊かで、流れるように美しく、激しくて幻想的だった。
特に何にもならないけれども、心と能を活性化させてくれるいい刺激だったことは確かで、そういう意味で、この作品は、私にちゃんとアートとして届いてきた。宝塚のショーとしてどうか、というところはひとまず置いておいてw

ということで、この作品の創作者、荻田浩一のミュージカルを来月見に行くのが楽しみな今日この頃。
次は一体どんな刺激をくれるのだろう。