こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

ヘアスプレー

6/6(土)18:00~ 厚生年金会館

ここ最近、ミュージカルと映画は本当に切っても切れない関係だけど、特にこの「ヘアスプレー」は、元々原作映画があって、ミュージカル化され、それがさらにミュージカル映画になったという経歴なので、映画とは深い関わりのある作品の一つだ。
それを大変邪道ながら、私はまずミュージカル映画を見、やっと舞台まで辿りついたという逆の順番で見ている(原作映画についても、近く見てみたいと思う)。
なので、今回の舞台は非常に驚いた。あまりにもミュージカル映画と違うので。
トレイシー、ペニー、アンバーがそれぞれの母親へ、もうオトナよ、と歌うシーンや、二部の「グッモーニン、ボルチモア」のリプライズなど、舞台ならではの魅力が満載で、更にメイベルの歌なども、やっぱり劇場で生で聞くと、その歌声がヒシヒシと伝わってきて、本当にいい舞台だった。
名曲揃いだし、楽しいし、とっても良作の娯楽作品であることを、改めて来日公演を見て感じた次第。

それと同時に、改めてミュージカル映画もよく出来ていたのだな、と感じた。
というのも、舞台版は舞台版として、いい形でそこにあるけれども、個人的にミュージカル映画版の程良い軽さ、というのがとても好みだったからである。
舞台版はよりトレーシーが差別撤廃に向けて活動する姿、というのを強く描いている気がする。映画版はそこの部分がトレーシーの強い意志、というよりも少女の無邪気な正義感、という印象が強く、舞台版よりももう一つ娯楽よりに強い傾向がある気がするのだ。
娯楽とメッセージのバランスは個人の好みだけれど、私は「キャバレー」でもそうであるように、その比重が若干「娯楽」に傾いている方が好きな傾向にあるのだな、と改めて感じた。

後はやっぱりミュージカル映画がダンサーが監督だったところにあるのだろう。
ミュージカル映画でのリンクの「Ladie's Choice」のダンスシーンがめちゃくちゃ好きだったので、あれが舞台では違う曲で、トレイシーが注目されるはずのダンスシーンなのに、振り付けがそれほどふるってなかったのが、ちょっとだけ残念だった。