こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

劇団スタジオライフ「11人いる!」

2月6日(日)13:30~ あうるすぽっと Alcorチーム

タダトス・レーン 山本芳樹
フロルベリチェリ・フロル 及川健
バセスカ 青木隆敏
ソルダム四世ドリカス 仲原裕之
アマゾン・カーナイス 鈴木智
チャコ・カカ 富士亮太
ドルフ・タスタ 篠田仁志
ガニガス・ガグトス 船戸慎士
ヴィドメニール・ヌーム 林勇
グレン・グロフ 山崎康一
長老 倉本徹

萩尾望都さん原作の舞台化。
その他の萩尾作品も色々と舞台化している劇団なので、以前見た作品のイメージと違わず、とにかく、演劇的に見せるよりも原作を忠実にステージに乗せることを目的としたことがよく分かる舞台だった。
それぞれ登場人物のそれぞれの故郷の回想シーンは若干演出らしいころがあったけれども、それ以外はとにかく漫画の再現、である。
唯一ヌーム役が、漫画と違って「両性的」な部分を全面に出した演出。
これが一番原作ファンには、良くも悪くもひっかかるところではあると思う。

今回一番良かったのはセット。
シンプルながら、映像と組み合わせて、その世界観を潰さないよう、よく工夫されていたと思う。
その分、衣装やカツラが予算的に厳しかったのだろうな、という感じで残念ではあったけれど、これもまた小劇場の味。
原作が好きなら、一度見ても損はないと思う。
原作のセリフが殆どそのまま使われているのだけれど、それが声に出すとこういう感じなのか、と新鮮に思うところもあったし、改めて言葉の美しさや強さを感じるという発見もあり、存分に満喫した。

ところで、やはりこうやって見てみて、原作の素晴らしさを実感。
問題の発覚から、次々起こるスクランブルへの対処、そして、登場人物の過去やキャラクター造形へのつながりが実に素晴らしいエンターテインメントだ。
それぞれに一生懸命向き合い、対立し、団結する11人に、やっぱり最後は胸が熱くなった。