こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

お気に召すまま

7月6日(金)18:30~ シアターコクーン
ロザリンド:成宮寛貴
オーランドー:小栗旬
シーリア:月川悠貴
ジェイクイズ:高橋洋
タッチストーン:田川涼成
前侯爵:吉田鋼太郎

歌舞伎「十二夜」や「恋の骨折り損」ほど度肝を抜きため息をつかせるセットではなかったことは残念だったが、一幕終わりの火の使い方など、やはり印象的で美しく、上手い。
けれど、全体に演出の凄みというのを感じる部分は少なく、ごくプレーンに上演した印象ではあった。これがメールシリーズの1作目ということだから、全員が男性でやるからこその面白さ、おかし味なんかがまだまだ新しく受け入れられていたのだと思う。
全員男性、とは言ってもこの戯曲は主役級は二人しか女性役がいないし、その上、月川くんが全く男性というのを感じさせないので、事実上、成宮くんの独壇場、と言った感じ。戯曲そのものはこちらの方が良く出来ているし、面白いけれども、演出の楽しみ、メールシリーズの楽しみという点では「恋の骨折り損」に個人的には一票。

それはともかく、とにかくこのメールシリーズがとても楽しい娯楽であることは間違いないので、次回作も楽しみだし、見続けて行きたいなと思わせるくらいの力はある仕上がりだった。とりわけいつかこのシリーズで「夏の夜の夢」を見る日を楽しみにしている。

役者は成宮くん、小栗くん共に健闘。前公爵の吉田鋼太郎さんの存在感が光った。