こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

夏の夜の夢

5月6日 13:00~ シアターサンモール
劇団スタジオライフ Lunaチーム
ライサンダー: 曽世 海司
ディミートリアス:仲原 裕之
ハーミア:岩崎 大
ヘレナ:坂本 岳大(客演)
パック:倉本 徹
オーベロン:石飛 幸治
ティターニア:林 勇輔
蛾の精:加藤 陽平(客演)
豆の花:三上 俊
からしの種:吉田 隆太
蜘蛛の糸:冨士 亮太
シーシアス:船戸 慎士
ヒポリタ:松本 慎也
フィロストレイト:緒方 和也
ジーアス:前田 倫良
スナウト: 牧島 進一
スナッグ:大沼 亮吉
スターヴリング: 下井 顕太郎
フルート:青木 隆敏
ボトム:山崎 康一
クウィンス:藤原 啓児

初演時、見逃していた方のチームを初観劇。
妖精チームは両方共通なので、人間世界に入ったところで、最初に思ったのは、やっぱり「ハーミア、でかっ!」。そして、続いて登場したヘレナもでかい。とにかく女性役がでかい、という印象。見た目だけで言うなら、断然DIANAチームの方が、女性役も小柄で可愛いし、初めてライフを見る人には受けつけやすいと思う。
けれども、このLUNAチームはこのハーミア&ヘレナのでかさを逆手に取って、全て笑いに変換し、シェイクスピアの喜劇を男性だけで演じる楽しさを十二分に発揮してくれた。二組の恋人同士の息もぴったりだったし、妖精側とのチームワークも出来上がっていて、完成度も高く演劇的に見るならば、軍配はLUNAチームにあげたいと思う。そして、同じ演目なのに、二つの味付けが見れるのもダブルキャストの楽しみ。やっぱりこの夏夜はスタジオライフの得意技や特異性にとてもあった、いい演目だと実感。

キャストは初演時に見たパックの倉本さんがやはりいい。衣装は断然DIANAチームの小野くんの方が似合っていたけど、狂言回し役にはまだ荷が重かった気がする。それに海外ではおじさんが演じることの多い役なので、何かとおじさんの方がしっくりくるのだ。笑わせるところは年を逆手にとって笑わせてくれるし、締めるところはきちんと締める。幕切れの口上もバシッと決まるので、見ていて心地よい。
そして、デカイ女の片割れ、ハーミアの岩崎さんがこれまたいい。とにかく誰よりも男らしくて、たくましく、舞台上を飛びまくり笑わせてくれた。これも男性のみで演じるシェイクスピアの魅力だと思う。例え原作が「ハーミアはチビ」という設定であろうとも。
公演も後半に差し掛かり、この演目で一番光っているティターニアの林さんはさすがの貫禄と余裕に磨きがかかり、「ティターニアファン」を急増させていて、出番はもはや「オン・ステージ」。この演目、日本・英国合わせて散々見たけれども、ティターニアはもう林さんにあげても良いとさえ思う。
ゴールデンウィーク特典とかで、おまけの10分のミニコンサートも付いていて、お得感満載の楽しい楽しいステージだった。