こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

大浦みずきさん。

先週、大浦みずき(ナツメ)さんがお亡くなりなりました。
本当に青天の霹靂でした。

ミュージカルも宝塚も、色々なスターさんを生み出し、それぞれの魅力を見せてくれるけれども、ナツメさんは唯一「ミュージカル黄金期の本物のブロードウェイの香り」を舞台に運べるスターでした。
スタイリッシュでおしゃれ、古き良き、私のイメージの中のアメリカ。
ナツメさんは、中学生だった私に画面の向こう側でしか見れないような、外国のムードを見せてくれる人でした。
これほどまでにダンスを見るのが好きになったのは、間違いなく、ナツメさんのショーを、素晴らしいダンスを子供の頃にたくさん見せてもらったおかげだと思います。

ナツメさんの舞台はいつも外国の香りがしました。
古い巻きタバコとかシガー、それからアンティークの香水、そういう香りが漂ってくるような舞台でした。
在団時代の「ザ・フラッシュ」の「サテン・ドール」の古き良きアメリカの香りの漂うこ洒落たムード。ナツメさんのダンスはいつもスタイリッシュでエレガントでした。
宝塚退団後のジェリー・ハーマンの音楽を使ったショー「JERRY'S GIRLS」や「蜘蛛女のキス」での日本人離れしたスマートな雰囲気。
特に「蜘蛛女のキス」はその時はオーロラを麻美れいさんが演じてらして、それはそれでステキだったけれど、いつか必ずナツメさんの蜘蛛女を見たい、見る日はやってくると思っていました。
そして、何よりもう一度、ナツメさんの魅力が満載だった「NINE THE MUSICAL」のリリアン・ラ・フルールが見たかったと切実に思います。

だから、本当に残念でなりません。
ご親族、ご友人、それから、同期生の方々、同じ舞台に関わった方々、後援会の方、熱心なファンの方、そういう人たちから見たら、本当に端の端にいたくらいの立場ですが、
それでもやっぱり、ナツメさんは私の人生に何かを与えてくれた人であることは間違いないから、ナツメさんが私に下さったものに感謝を表したいと思い、記しておきます。
ナツメさん、本当にありがとうございました。
本当に、大好きでした。ご冥福をお祈りいたします。