こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

冬ごもり。

一足早い正月休み二日目。ヒマ(笑)一昨日も社長が一日外出だったので、かなり人と話しておらず、世間に帰れなさそうな気さえしてくる。昨日は一日、部屋にこもり、さっと掃除&洗濯をし、年賀状を書いた後はほぼうつらうつらしていた、まるで長寿のおばあちゃんのような生活。でもまあ、これが正月休みの醍醐味と言えばそのような気がする。
ロンドンでCDショップに寄る暇がなく、帰国してからamazon.co.ukで注文していた品々が昨日届いた。予定では一月中旬だったので、一月末くらいに来るかと思えば、予想より一ヶ月も早く着いて、びっくり。ロイヤル・メイル、ちゃんと仕事をすることもあるもんだ。買ったのは「BILLY ELLIOT THE MUSICAL」と舞台版「MARY POPPINS」のサントラ。そしてふと見つけた「TABOO TRIPLE DISC SPECIAL EDITION」のDVD。DVDは発売すぐに、というか、発売前に予約して買ったのだけど、これは舞台は一緒でもやたらと特典がついているバージョンのようだったので、かぶってもいいやと思って買ってみたら、この特典映像が凄い。80年代UKカルチャーに無知な私は本物のフィリップ・サロンもマリリンもスティーブ・ストレンジも見たことがなかったので、なんとなく感動。それでも、やっぱり一番良かったのは舞台裏の映像。80年代ニューロマンティックよりも、何よりTABOOファンなので、こちらの方が正直嬉しい。ビリー役のルーク・エヴァンスが「舞台が終わったら寂しくなる」と繰り返していたのに何となく共感。去年エジンバラが終わる前、私も同じ言葉を繰り返していたことをほんのり思い出したりもした。この特典映像を見て、「BILLY ELLIOT THE MUSICAL」のサントラを聞きながら寝る。そして、朝から火曜の晩に借りてあった「リトル・ダンサー」のビデオを鑑賞。気づいたら、昨日から80年代のイギリスにどっぷり漬かった正月休みになっている。
映画館で「リトル・ダンサー」を見た時、一番印象に残ったのは最後のアダム・クーパーと父親の「あなたはバレエ・ファンですか?」という問いかけに「良く知っているとはいえません」という潔く正直な答えだった。この映画を見直してみて、この父親のすばらしさに再度感心させられる。そして、ニューロマンティックの面々が持てなかった「父親」のことを考えさせられる。ある意味、やっぱりこの父親はファンタジーなのだと思う。でもファンタジーでさえ、TABOOの中であのようにしか父親を描けなかった、悲しさもまた感じる。そして、TABOOの中でコテンパンにやられる父親に爽快感を抱いた私自身にも。
映画で「踊っているときどんな気分?」という質問にビリーが答えるシーンがあるのだけど、ここが全く記憶になくて、再度見てみて、なぜ記憶になかったかを再認識。このシーンは舞台の方がいい。まあ舞台の方がやりやすいシーンではあるのだけど、やっぱり、好きなことをやるときの気持ちは「I'm free」だろう。ミュージカルでこの質問のセリフがあったとき、見ながら心の中で次のセリフは絶対「I'm free」だと思った。そして、ビリーが歌い始め、サビに「I'm free」と来た時はやった!と思った。自己を開放するということは、そういうことなのだ。そして、私は大学で「自由」だった。