こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

Never Say Goodbye

5月1日(月)15:00~ 宝塚大劇場 宙組公演
ジョルジュ・マルロー:和央ようか
キャサリン・マクレガー:花總まり
ヴィンセント・ロメロー:大和悠河
作・演出:小池修一郎
作曲:フランク・ワイルドホーン

1936年、ファシストに対抗するスペイン内乱を舞台に、自ら巻き込まれる写真家ジョルジュと劇作家キャサリンの物語。
タイトルからも分かるように、トップのサヨナラ公演を意識した、完全なる宝塚歌劇宝塚歌劇として、この芝居は多いにアリだと思う。女子供の見世物として完璧だった。二幕物にしたのも、おそらくトップの和央ようかが、ショーをこなせるほどダンスに万全の体調ではないからではないだろうか。とは言え、それほど長さも感じることなく、二幕に耐えれるくらいの、古い少女漫画的なストーリーになっているし、何より、トップのサヨナラ。そのトップにとって、最も格好良い男役が描かれるので、フェミニズムという観点からはちょっとそれどーよ、と思うところもあるのだけど、とりあえず、無条件に格好良いので許してしまえる。
上級生陣が脇役を固めているので、芝居自体はかっちりと骨太に仕上がっている。また、色使いを宝塚では最大限に抑えた教会のセットが美しく、スペインのもつ光と影をうまく伝えていたように思う。その教会の前で歌うジプシー占いはメロディアスで歌も良く臨場感があって、とりわけ美しかった。
オリジナルのフランク・ワイルドホーンの音楽は、これと言って耳にも心にも残らないが、それでも、通常の宝塚の音楽に比較すると、とても良い。せめて、このレベルを宝塚のオリジナル音源であれば、と思わずにはいられなかった。