こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

圧巻の踊りを見たかった!@宝塚月組「カンパニー -努力、情熱、そして仲間たち-」

2/25(日)15:00〜 宝塚大劇場
脚本・演出/石田 昌也
青柳 誠二/珠城 りょう
高崎 美波/愛希 れいか
高野 悠/美弥 るりか
阿久津 仁/宇月 颯
有明 紗良/早乙女 わかば
水上 那由多/月城 かなと
瀬川 由衣/海乃 美月
長谷山 蒼太/暁 千星


このポスターの愛希れいかさん(ちゃぴ)のオデット姿が目を引くのでしょうか。
宝塚見たことないけど気になると全然違う方向の知り合い2人に尋ねられました。
で、初日開いてからTwitterを見ていたら、ショーも合わせて概ね良し、のような評判が聴こえてきたので、良かったら一度どうぞ、なんて答えていたわけなのですが、とりあえず中身はポスターの印象どおりにはいかないですね

というこで、原作は未読なので舞台だけ見たストーリーはこんな感じ。
妻と死別し、生きる意味を見出せないでいるサラリーマンの青柳誠二が、通勤中にスリ被害にあった高崎美波を助けるところから物語は始まります。
青柳が勤務しているのは製薬会社。その会社がスポンサーをつとめる女子マラソン選手の妊娠&引退を巡り、選手トレーナーだった瀬川由衣がその責任を追及され、青柳は彼女をかばったために、会社が協賛しているバレエ団への出向を命じられます。
そこで世界的プリンシパル高野悠と社長令嬢でプリマバレリーナ有明紗良が出演する「白鳥の湖」の公演を成功に導くことを命令されるのですが、青柳はバレエについては素人。バレエ団員だった高崎美波が、スリの時のお礼にと青柳にバレエのことをいろいろ教えるうち、惹かれていきます。
青柳は青柳で一癖も二癖もあるプリンシパル高野に振り回されているうちに、だんだんとみんなで一つの作品を作り上げていくことに生きがいを見出していきます。


まあ宝塚で現代の話をやるのは、好き嫌いあると思いますが、割とメイクが浮かなくなってきたなあと感じたので、その辺りはみんな工夫しているのでしょう。
私も会社員として生きているので、その辺で青柳に共感するところもありましたし、勇気付けられる部分もたくさんあって、私としては値段相応に楽しめました。

そしてバレエシーンをやるのは宝塚らしい豪華さも活かせてすごく良かったのですが、そのバレエシーンにもう一工夫あったらより面白かったのになあと、そこだけがちょっと残念です。

ロットバルトを主人公に据えた「新解釈・白鳥の湖」というのをこの作品の中ではやるんですけど、これがなかなか面白い設定なんですよ。
だからこれをちゃんと上演するカタチにした方が作品としては盛り上がったかなという思いを消せないのですね。
主人公が青柳でそれをトップスターが演じる限り、宝塚歌劇的に「できない」のは重々承知なのですが、「愛希れいか(ちゃぴ)の圧巻の踊り」があれば、絶対もっと盛り上がったと思うんです。
1番盛り上がりそうなシーンがまるっと飛ばされて、エピローグになったときには、思わずマジかー、と心の中で叫んでしまいました。

因みに、宝塚見たことないけど、これを見たいと仰ってくださった1人は、バレエ&社交ダンスの先生で、実際にご覧になったのですが、やっぱりもっと踊りを見たかったとの感想。

あのポスターを持ってきたからには、バレエの見せ場を工夫した方が良いかなとは思いました。
あとねー、子どもの頃バレエ習ってたアイドル設定の月城さんとプリマバレリーナの早乙女わかばさんが踊れないのが辛い。
美弥るりかさん(みやちゃん)も男性バレエダンサー役をやるには華奢だし小柄なのが残念でした。
キレイだったけれどね。

てかこれ、安蘭けいさん時代の星組で見たかったです。
青柳 誠二→安蘭けい
高崎 美波→遠野あすか
高野 悠→柚希礼音
有明 紗良→蒼乃夕妃

とかでバレエシーンを中心に据えて(美波がオデット踊ってるシーンは全部、紗良が踊ればいいし)やれば面白かったのにな。
柚希礼音さんのダンサーっぷりもバレエ好きの人に見せつけられただろうし。

と思うといろいろ惜しいです。

さてショーなのですが、これは思うところがいろいろあるので改めて書きます。
でもショーも「もっと踊っているところを見たかった」につきるかな。
とりあえず、ショーで珠城りょうさんが伸び伸びしてるように見えたのが良かったです