こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

おのぼりさんになりました。

東京に引っ越して1年。駅よりも近いバス停から一本約20分で行ける立地条件なのに、未踏の場所だった池袋。その池袋に金曜日、始めて行ってみた。「GODSPELL」の劇場が「東京芸術劇場」だったので、あの西口から降りることに。石田衣良池袋ウエストゲートパークシリーズ、文庫版最新刊「電子の星」を丁度一週間前に読んでいたので感慨も深い。特に芸術劇場の広場は、3の「骨音」のイメージがあって、ああ、ここでマコトが本を読んでいたんだ、とシミジミ。芸術劇場自身も街に溶け込んでいて、いい形の劇場のあり方だな、と思う。実際あの近辺の人たちが芝居を見に来ているかは別にして。
で、「GODSPELL」。(全体の感想はこちら)見に行ったのは、今私が一番好きな俳優さん新納慎也さんが出演されているから、というかなりミーハーな理由だった。入ってみて、適度な大きさの劇場に、ステージの低さなどから、きっとこれは劇場全体を使うな、と直感。しかも真ん中のブロックの三列目、通路側とかなりの良席。だから、予感はした。案の定、一幕の終わりで舞台に上げられる。観劇歴も10年を越して、もちろん観客が舞台にあがる作品もたくさん見たけれど、自分が上がるのは全く始めて。舞台から客席を眺めるのは本当に貴重な体験だったが、居所なく落ち着かなかった。でも、おかげでテンションはピークに達して、とても楽しんだ観劇だった。
そのような舞台だったから、常に役者さん達が私のヨコに立って歌ったり、走り抜けたりと、臨場感いっぱい。(残念ながらお目当ての新納さんがヨコに立ってくれることはなかったけれど、それでもかなり間近で見ることが出来て、ミーハー心もピーク)その中でも、私の中で一番不思議な感覚だったのは、大沢樹生さんが本当に真横に立った時だった。光GENJI世代の私にとっては、子供の頃にブラウン管で見た人が触れる位置にいる、というのは、何か特別な思いがした。二次元の人が、急にリアリティをもって、そこにいるのだ。この作品には元宝塚の真織由季さんも出演されていて、彼女も私が中学の頃、ずっと見ていた人なのに、女優の姿でヨコに居ても違和感はないのは、やはり、舞台という三次元、生の感覚で見ていた人だからだろうか。ダンス・歌と大沢樹生さんは、やっぱり舞台には弱い部分がある。けれども、今回の役で、彼の役者魂を感じた。アイドルでいられる方がいいのかもしれない。テレビドラマの主役級を演じることの方が良いのかもしれない。けれども今回の役のようなきっと演じがいのある、チャレンジ的な役を演じる機会は少ないだろう。役者として、どちらが楽しいのかは、きっと本人にしか分からないだろうな、と思ったりなんかもした。