こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

言葉をあやつる。

このミスが発売になり、早速、社長に借りて読む。その中の対談で宮部みゆき「孤宿の人」に少し触れている部分があった。その方のこの作品のついての説明が素晴らしい。
「噂が先行する時代の風聞とはどんなものか、仮想コミュニティを作って動かしてみたという実験小説」
小説の楽しみ方なんて千差万別で、「孤宿の人」が、それだけの話か、と言われると違う。私はこの方の言うこの小説の前衛さには気付きはしなかった、ごく一般の読者だったけれど、この小説が今までの宮部みゆきと違って素晴らしいな、面白いな、と思った点は、まさしく「噂が先行し、自滅していく一般民衆」の描き方だったのだが、それを上手く説明出来なかった。だからこそ、この説明文を読み、その端的で確実な表現に、やっぱり言葉に係る仕事をしている人の言葉の選び方の凄さを改めて感じた。
そう思うと「BAT BOY THE MUSICAL」も同等の実験性を持っているわけだ。そこに反応するかどうかは、これまたやっぱり好みの問題なんだけど、でも、「感動する」以外の何かに反応するのも、楽しみが広がるな〜、とちょっと思ってみたりもした。