こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

スーザンを探して

2/15(日)13:30~ シアタークリエ

ロバータ 保坂知寿
スーザン 香寿たつき
デズ 加藤久仁彦
ジェイ 吉野圭吾
アレックス コング桑田
マリア 藤林美沙
ティナ 馬場徹
レスリー 杜けあき
ゲリー 山路和弘
演出・翻訳・訳詞 G2

同行者がバレンタインデーに用事があったらいかんだろう、という配慮wから15日の観劇にしたわけだけど、13、14日とバレンタインイベントが行われたとか(しかも14日の晩は杜けあきさまが登場されたとか)で、実はちょっぴり残念な思いを抱えての観劇だった。
マンマ・ミーア!」のヒット以来、ロンドン・ミュージカルはまさしくジュークボックス・ミュージカル全盛と言う感じなんだけれども、個人的には「We Will Rock You」も「Tonight's the night」もあまり面白いと感じられず(「OUR HOUSE」は未だ比較的面白かったけれど)、洋楽に全くもってあかるくないのもあって、なんというかこの手のジュークボックス・ミュージカルは二重の文化の壁に挟まれる感じがして、それ程好みということもなく、今回も殆ど期待をしていなかったのだ。

けれどもこの「スーザンを探して」は、本当に娯楽作品として、とっても良くできた、楽しい、楽しい作品だった。

G2のスピード感あふれる演出と転換が、実に物語と良くあっていて、一部はこの先どうなってしまうんだろう、というゾクゾクするようなスリル、二部は、はちきれたショーシーンと幸せなエンディングとで、2時間半、めいっぱいミュージカル、を楽しませてもらった。原曲のブロンディのファンはどうかは分からないのだけど、知らない私のような人間には理屈なしにドキドキして楽しめる良作だと思う。
特に、紆余曲折あって、最後にロバータとスーザンが対面するシーンは、言葉もなくただ抱き合う二人の姿が、本当になんというか、言葉以上のお互いに対する理解や感情、みたいなものがビシバシ伝わってきて、舞台作品としてとても良い場面を見せてもらったと思う。
そして、フィナーレも娯楽作品ならではの楽しいショーシーンになっていて大満足の一本だった。

キャストもほぼ文句なし。
それぞれ役にあった良い演技だったし、個人的にはジェイの吉野圭吾が、ベスト・オブ・吉野圭吾ってくらいはまり役、格好良くて、可愛らしくて堪能。
だからこそデズの加藤久仁彦の演技力のなさがちょっと残念だった。