こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

五月花形歌舞伎 小笠原諸礼忠孝通し狂言 小笠原騒動

5月4日 16:30~ 京都南座
犬神兵部/岡田良助  中村 橋之助
小笠原隼人/奴菊平  片岡 愛之助
小笠原豊前守/飛脚小平次  中村 勘太郎
お大の方/小平次女房お早  中村 七之助
隼人妹小萩/林数馬  中村 壱太郎
良助母お浦  上村 吉 弥
良助女房おかの/小笠原遠江守  市村 萬次郎

今回の「小笠原騒動」は通し狂言ということで、以前ACTシアターでみたようなコメディタッチかと勝手に思い込んでいたら、 豊前小倉藩(現北九州市)に実際に起こったお家騒動に題材を採ったということで、普通に歌舞伎芝居。
しかも、とっても歌舞伎らしい、大型の仕掛けがすごい!
水車小屋のシーンでは、橋之助さんが水車に貼り付けになって、ぐるぐる回されるし、前方は水がはってあって、はしゃぐ橋之助さんと勘太郎さんが水をばちゃばちゃやるもんだから、前方の席はなんと水避けカバーが配られるという、アトラクション感覚で迫力満点!
立ち回りもスリリングで、もうお腹いっぱい歌舞伎を見せてやる、歌舞伎ってこんなに楽しいんだよというのを伝えたいという気概が見える舞台だった。
橋之助さんと七之助は舞台から降りて、客席を一周ぐるっと練り歩いてくれるし、観客サービスもたっぷりで大満足。
そして、やっぱり七之助がもうなんとも可愛い
女形は初めて見たのだけど、まあ、何、あの全身から漂う可愛らしさ。
二役のうちの一役は悪役、悪女だというのに、それさえも可愛げに変えてしまう可憐さといったらもう!こんな「萌え」という言葉が似合う女形があっていいのか(笑)
とりあえず、クドカン七之助女形を好みのタイプというのも納得。
今更だけど、七之助アイーダを見たかった!
出番的には少なかったのに、思いだすのはあの水車小屋と七之助なんだから、すごいというかなんというか。愛之助さんも、現代劇より歌舞伎の方が色男ぶりが際立って、個人的には良く、本当に歌舞伎を満喫させてもらえるいい演目だと思う。