こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

宝塚歌劇団雪組公演「風の錦絵」「ZORRO 仮面のメサイア」

5/30(土)15:50~ 東京宝塚劇場
舞踊パフォーマンス
『風の錦絵』作・演出/石田昌也

宝塚アドベンチャー・ロマン
『ZORRO 仮面のメサイア』作・演出/谷正純
ドン・ディエゴ/ゾロ 水 夏希
ロリータ/レディゾロ 白羽 ゆり
長老レッド・ウィロー ドン・カルロス 未沙 のえる
ホセ・ディアス 未来 優希
メンドーサ大佐 彩吹 真央
ベルナルド/ゾロの影 音月 桂
夜の稲妻 愛原 実花

日本物のショーの方は、私が熱心に見ていた時代のそれに比べると普段のショーの日本モチーフと言う感じで、白塗りなんだけれども、衣装も、とりわけ音楽も現代的で、こういうのが許されるのも宝塚ならではだし、ショーとして実に面白く鑑賞した。
しかしながら、一番印象に残ったのは、やはり伝統的な日本物ショーを彷彿とさせる「おわら風の盆」のシーン。バックの鏡に映し出される蝋燭の流れが実に幻想的で美しかった。
ゲームチックな風林火山や小坊主のラインダンスなども面白かったし、ソーラン節は格好良かったし、短い時間ながら、ショーとしてのたのしさはギュッとつまった作品になっていると思う。また特別出演の轟悠が、美しく、粋で格好良かった。

一方お芝居の方は、かつての「炎のボレロ」と、昨年ヒットした「スカーレット・ピンパーネル」をミックスして、人間の複雑さなんかをきれいに排除し、より軽く、娯楽的に切り張りし、そこに、谷先生の大好きな「民族間の争いのその不毛さを訴える」的なメッセージを付け加えた、というような作品だった。だから、大劇場デビュー作も、それ以前のバウ作品も割と良作を生み出すイメージだったので、今がちょっと残念な部分もある。
でもまあ、かつて宝塚ファミリーランドの一部だった宝塚歌劇としては、子供も一緒に見て、楽しめるような娯楽作品で、これはこれとして、宝塚歌劇の一つの方向としてありじゃないかなとも思った。
千秋楽前日だったので、出演者も慣れており、楽しませよう、そして楽しもうという雰囲気があって、テンポよく見れたのが何よりだった。