こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

アラフィフ負け犬がビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

近年まれにみる「特別な時間」@きみはいい人、チャーリーブラウン

4月17日(土) 17:00 サンケイホール・ブリーゼ

2017年に観劇した際、どうしてプログラムの表紙をポスターにして貼っておかなかったのか、と嘆いていましたが、なんと今回はポスターからしかわいい!すばらしい!

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stok0101.hatenablog.com

 

そのおかげか、PEANUTSファンも客席に多い感じがしました。これがこのミュージカルを上演する第一の意義でしょう、たぶん!


キャストはスヌーピー役を除いて一新され、「ロミオ&ジュリエット」のように新しいミュージカルスターを見つけるための作品として、この演目が選ばれた感じがあるのですが、それもとてもいいなあと思います。
登場するのは5人の子どもと世界一有名なビーグル犬。
子どもはやはり出来る限り年若いキャストが演じる方が観客側としても受け入れやすいです。
その上でこれが小作品ながら優れたブロードウェイミュージカルで、他のミュージカルにはないものをキャストも観客も体験できることも、重要な点ではないのかな、と個人的には思っています。

 

前回も書いたように、この作品には大きなストーリーはなく、PEANTUSのマンガの短いエピソードを織り交ぜた、いってみればショーに近いカタチの作品なのだな、と今回見て改めて思いました。
日本ではこのようなストーリーがほぼないミュージカルを見る機会は少ないように感じるのです。
そしてショーに近いと言えるほどに、エピソードの中で「ここ!」という見せ場があって、例えば「Suppertime」なんかは、ハットにステッキも使ったザッツ・ブロードウェイなソング&ダンスシーンになっています。
(しかも何度も書くようですが、あのPEANUTSの絵がそのままセットになっているという、シンプルながらめちゃくちゃ優れたセットとかわいい色どりの衣装、優れたオリジナルミュージック付きのショーですよ!)
各登場人物に真ん中で魅せることが必要となるシーンもあるので、若手が空間を埋める力をつけるのにも、とても有効ではないでしょうか。

 

ということを改めて感じたのは、チャーリー・ブラウンを演じた花村想太くんがすごかったから、なんです。
見た目も可愛いので、前回見たとき一番好きだったランチタイムのシーンなんかは、なかなかチャーリー・ブラウンの内向的な感じが伝わりづらくもあったのですが、その代わり「The Kite」の歌が圧巻。
早くてリズミカルなこの歌をラクラク歌いあげて魅せてきたときには、あっけにとられました。
そこからはもうチャーリー・ブラウンから目が離せませんでした。

(ぜひ動画もご覧ください!)

youtu.be

 

もちろんライナスは見た目も演技も納得のかわいさだったし、ルーシーは高音がちょっとキツイかなと思ったけれどもセリフが明瞭だし、サリーはセリフや歌詞が聞き取りにくい部分はあったけれど技術的にはそん色なくかつチャーミングで、4人ともキラキラしていて魅力的で、相変わらず小林香さんのこの作品の演出力はすばらしいなと思いました。
まあ前回もですが、どうしてかシュローダーだけにそれが及ばないのかナゾではありますが、他4人と比べるとシュローダーは若干比重が軽いので、仕方ないのかもしれません。
しかもシュローダー役の方のみ、実は昨年違う作品で見ていて、割とその時は好意的に見ていたのに、今回はそのスキルの足りなさ(主にセリフと演技)をめちゃくちゃ感じて残念でした。今後に期待ですね。

 

ところで今回この作品を見に行こうと思ったのは、やっぱりアッキーこと中川晃教さんが出演されるから、ということでした。
中川さんが演じるには比重の軽い役だし、正直もったいないくらいの出番なのですが、それでもこの役は中川さんの当たり役の1つではないかと思います。
彼が持つ無邪気さやハッピーオーラーがとてもよくスヌーピーに似合っているのです。
この状況下で彼から発せられるハッピーオーラを浴びることを、わたしが今とても必要としていたのです。もちろんこの作品がくれる「ささやかな幸せへの感謝」というやわらかなメッセージも込みで。

中川さんのスヌーピーは2回目ということで、前回よりももっと自由で活き活きとしていて、それを見るだけでも幸せな気持ちになったですが、スヌーピーの「Suppertime」の楽しさから、主題歌「Happiness」につながるとき、チャーリー・ブラウンが「今日も悪くない日だった」と言うときに、涙がとめられませんでした。
心がちょっとつかれたときに、本当にオススメの作品なので、残すところ明日の名古屋1公演と金曜日の長野1公演だけですが、ぜひとも一度見てみていただきたいなと思っています。

しかも今回は花村くんとアッキーのハイトーンボイス対決付きですよ!
Happiness」でボロボロに泣いたあとに、何度かのカーテンコールで花村くんがすごいダンスを披露したときに、「へ?何このコ、ダンスもこんなにできるの?」と我に返り、その後のカーテンコールで、アッキーがアカペラで歌ってくれます、と紹介されたのに、そのまま花村くんも入って2人で即興アカペラで歌い上げたときには、もう2人のすごさに涙もふっとんで、ポカーンとしてしまいました。
そんな2人のすごい才能を直に見せつけられる機会もそうないと思います。
本当「悪くない日」どころか、「めちゃくちゃすごいおまけまでついた幸せな日」になりました。