こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

劇団スタジオライフ「十二夜」

10/25(日)13:00~ シアターサンモール
βチーム
ヴァイオラ 松本慎也
セバスチャン 関戸博一
オーシーノ 曽世海司
オリヴィア 及川健
サー・トービー 船戸慎士
マルヴォーリオ 坂本岳大
マライア 林勇
サー・アンドルー 青木隆敏
アントーニオ 牧島進一

十二夜を上演する、ということにあたって、個人的な興味は双子を一人でやるか、二人でやるか、というところである。更に個人的に、双子は二人でやる方が好きなので、今回のスタジオライフの選択は大歓迎だった。
元々シェイクスピアの時代は男優のみで演じられたこの芝居。
だからこそ、双子を巡ってのドタバタ喜劇が成り立つ。そういう意味で、男性だけの劇団、スタジオライフに打ってつけの演目だったと言える。
同じくらいの体格の松本慎也と関戸博一が同じ髪の色に髪型、同じ服装をすれば、一瞬双子と見まごう。これが今回最大の勝因だったと言えるだろう。

とにかく心情を1から10まで吐露するシェイクスピアのセリフは長い。そのモノローグ部分を歌に変更して魅せてくるやり方は、シェイクスピアの喜劇の分を気軽に楽しめる内容になっているし、その曲の入れ方もバランスよく、まあ、歌やダンスの実力がないところは目を瞑るとすれば、実にいい音楽劇だった。
特に幕あきの歌は、ミュージカル的魅力も十分に感じさせる素晴らしい演出だったと思う。また、ヴァイオラと同じ歌を、二部でセバスチャンがリプライズとして歌うなど、倉田淳にはそこそこミュージカルのセンスがあると思う。
そして、現代で見ると退屈してしまうクラウンパートの処理も、それなりに楽しく見せてくれる演出力はさすが。

男性キャストのみでおくるc体力に任せたパフォーマンスは少々暑苦しいけど楽しく、セットも衣装も他ではちょっと見れない親しみやすいシェイクスピア喜劇を上演してくれるという点では、スタジオライフはとても適していると言える。