こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

瑞々しい美しさは涙になる@フィギュアスケート2016GPS NHK杯アイスダンス

今年のグランプリシリーズの各国での6戦が終わり、あとはファイナルを待つのみになりましたね。
先週末は第6戦のNHK杯に釘づけでした。
とは言え、地上波しか映らない我が家なもんで放送内容に涙することも多々
じゃあ、BS入るようにすればいいのに
というご意見は最もです。
しかしながら、観劇、社交ダンスと収入に見合わない趣味ばかりを持っている身としては、フィギュアスケートは唯一録画を残すためのDVD-R代以外はお金のかからない趣味にしておりますので、そういうわけにもいかないのです!←エラそうに言うことではない

私はアイスダンスが大好きで、今シーズンは愛してやまないヴァーチュ・モイア組(Tessa Virtue&Scott Moir)が戻ってきたため、いそいそとYouTubeさまで動画を探しまくるという日々を過ごしておりました。
そうです、アイスダンス活躍する日本人選手が少ないため、ほぼ放映がないのです(涙)

けれど、ヴァーチュ・モイア組がNHK杯にエントリーしたのを知ってから、この日を心待ちにしていました。
NHKさまがNHK杯だけは、毎回ハイライトとは言えアイスダンスを放映してくださるからです
フリーダンスだけとは言え、久々にテレビの大画面で見るヴァーチュ・モイア組の演技はただただ感動でした



携帯でご覧の方はこちらへどうぞ。

全てがひとつの曲線のように流れるムーブメント。
音楽と一体となり情感を広げるこのパフォーマンスはなんなのでしょう。
そして、シニアデビューから10年経つというのに、デビュー当時と変わらない瑞々しさ。
そうなのです、彼らのパフォーマンスはいつも私に「水」を連想させるのです。
それも森林の中の源流の小川。(アウトドアと自然嫌いなので見たことないけど)
限りなく透明で差し込む日差しを受けて煌めくようなそんな美しさを感じるのです。
そして、その美しさに魅せられ、思わず涙してしまうのです。

私がヴァーチュ・モイア組を知ったのは2008年世界選手権らしいです。
2010年バンクーバーオリンピックの時にそんな振り返りをしていた日記が出てきました

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アイスダンスの代名詞、というと、とりあえず「濃厚な恋愛」だったような気がする。
ドラマティックで情熱的な大人の恋愛。
それを表現するもの、それがアイスダンス、みたいな。
もちろん、私はそういうアイスダンスの世界も大好きだ。
肉食な西洋人たちの熱い恋愛模様は非現実感たっぷりで見ていて楽しい。
何より、アイスダンスは表現力、が最も求められる競技。
他のフィギュアと違って、技以上に表現力が重視されたパフォーマンスは、スポーツというより最早ショーを見ている気分。
短時間に凝縮されたたくさんの愛の哀しみと歓喜を見るのだ。
だから、どんなに競技者が私より若くなっても、アイスダンスは成熟した大人のための競技、だと思っていた。

そんな中、初めてカナダのヴァーチュ・モイア組を見たときの衝撃ったらなかった。
自分のmixi日記を確認すると(こういう時のために書いてるんだぜw)2年前2008年の世界選手権で、彼らを始めて見たらしい。
彼らの演目は「シェルブールの雨傘」。
リンクはこちら。

なんとも詩的で瑞々しい演技だった。
若さに溢れ、輝きに溢れ、情熱に溢れ、幸福感に溢れていた。
語るように踊る若々しい二人。
もうただただ眩しかった。
そして、何より、女性のヴァーチュの優雅さと気品。
色気むき出しな他のお姉さま方と一線を画す、お嬢様っぽさ。これにやられてしまったのだ。

けれども、人気のないアイスダンス
日本の地上波の放映はほぼないに等しい。エキシビションでさえ、1位であってもカットされたり、とにかく、ひどい扱い。
なので、今回オリンピックでのフリー生中継はもう念願!でさえあった。

ヴァーチュ・モイア組は地元カナダの選手。
そして、調子もずっといい感じ。地元の期待も高まるってもんだ。
アメリカのデイビス・ホワイト組との一騎打ちかな、と思っていたら、オリジナス・ダンスが終わって予想通りの展開。
デイビス・ホワイト2位、ヴァーチュ・モイア1位。
ここで挑むフリーダンス、見逃せるわけがない。

ということで、デイビス・ホワイトからこっそり観戦^^;
デイビス・ホワイト組は、かつてのフランス代表ペア、アニシナ・ペーゼラ組にちょっと似たような感じのペアなので、こちらはこちらで大好き。
相変わらずの、格好良いデイビス(女性)と柔らかなホワイト(男性)がスピーディーで迫力ある演技を繰り広げる。上手い。格好良い。ステキ。
オペラ座の怪人の悲劇をドラマティックに演じあげて大喝采

けれど、ヴァーチュが登場した瞬間にやられた。
まっ白いシンプルなドレス。なんて清楚。



リンクはコチラ
そして、演技が始まってみたら、もうなんという流れるような優美な演技。
解けだした小川のような、透明感。
ふと射した光の筋が水面に反射して煌めくような、瑞々しさ。
訪れたばかりの春、のような清涼感、柔らかさ。

多分、私はもうアイスダンスの大人の演技にお腹いっぱいだったんだと思う。
ずっとフランス料理のコースを食べてた途中のお口直しのソルベ的爽やかさにやられちゃったのだろう。

それにしても、なんとも素晴らしい心を打つ演技だった。
見てる途中で勝負のことなんて忘れたもんね。
そして、もう終わるの、と思っちゃった。
本当、ありがとう、こんな美しい演技を見せてくれて、ヴァーチュ・モイア組。
そして、金メダルもおめでとう。当然の結果でしょう、これは。
男子ももちろん面白かったし、演技はそれぞれに堪能したし、感動したけど、
パフォーマンス、という点では彼らのものが群を抜いて、私の心を打った。
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この時と劣らぬ演技を今回NHK杯フリーダンスだけでも見られて本当に幸せでした。
あ、因みに次に登場でしたカッペリーニ・ラノッテ組もチャーミングで大好きです♡
まず彼らは衣装が毎回素晴らしいので、この辺、日本人選手の裏方の人たちも見習ってほしいです!
衣装、大事!

と、ホクホクでフリーダンスを見終え、放送はエキシビションに。
放映時間は刻々と過ぎていきます。
でも、ペアの1位カップルが登場したので、希望を持ったまま画面を見ていたのですが、
なんとアイスダンスだけ1位カット
いつもの仕打ちに泣きました。。。

悔しいので、YouTubeさまの動画を貼り付けておきます。



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ああ、大画面で見たかったなあ。

あ、因みにアイスダンスに興味がもし沸かれた方がいらっしゃいましたら、おススメの漫画があります。

キス&ネバークライ コミック 1-11巻セット (KC KISS)
小川 彌生
講談社


今の制度になる前の話ですが、用語解説もあって面白いです!