こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

芸能ニュースにのっかってみる@安室奈美恵 引退によせて

安室奈美恵さんがあまりテレビに露出しなくなってから7年くらい経つそうです。
アラフォーという私の肩書きからお察しがつくと思いますが、私は安室ちゃんと同世代です。正しくは安室ちゃんの一歳年上。
そんなわけで、安室奈美恵とは私にとって「はじめての年下スーパーアイドル」でした。
けれど、彼女がデビューして小室プロデュースになって社会現象となるくらいの活躍していたころ、私はあまり彼女に興味をもっていませんでした。
私が彼女に興味を持ち出したのは、それこそあんまりテレビに露出しなくなったころ。なんの曲か忘れたけれど、当時彼女が歌っていた音楽が、小室プロデュース時代とは全然違って面白いなと思ったことでした。

多分それからすぐに「NEW LOOK」のヴィダルサスーンのCMがあって、すっごくいいなと思ったころ、ミューオタ仲間から安室ちゃんのライブに一緒に行かないか、というお誘いに二つ返事で乗っかりました。
そこで、私は、安室奈美恵の凄さを身をもって体感したのでした。
そしてあのライブを見るにつけ、彼女の引退はとても納得がいくのです。
宝塚のトップスターでさえ、体力上あの3時間をやり切るのは大変だから、宝塚に入学するなら少しでも若い方がよいと勧められたと、確か大浦みずきさんの本で読んだ記憶があるのですが、安室ちゃんは、二番手も三番手も若手スターもなしで、バックダンサーのみで、一人でショーをやり切るんですよ!
しかも傍目には息ひとつ乱さず、汗を撒き散らすことなく、今60%くらいしか力つかってませんよ、くらいの余裕を見せて、完璧なパフォーマンスを見せるんです。

これを見たとき、私は思い知りました。
安室奈美恵は一級品のプロフェッショナルパフォーマーだと。

本物のプロは「がんばっている感」なんて素人っぽいものは見せないのだと痛感しました。

とは言え、ダンサーの寿命が短命なように、スポーツ選手の寿命が短命なように、あのクオリティのパフォーマンスを魅せるには、身体的な限界があるなとも感じていました。

だから今回の彼女の決断は、本当の理由は分からないし、一つではないでしょうが、個人的には最後まで一流のパフォーマーであろうとしたように感じています。
本当に格好よい!
たぶん、もう私は彼女のライブを見ることはできないでしょう。
でも最後までプロフェッショナルとして輝く彼女の姿を想像しながら、彼女のパフォーマンスを数回でも生で見れたことを改めて感謝しています。
そして、その当時の感想を思い出しを兼ねて、アップしてみます。

★Funky Townに行ってきた。 2007年8月
PLAY(DVD付)
AVEX GROUP HOLDINGS.(ADI)(M)
AVEX GROUP HOLDINGS.(ADI)(M)

安室奈美恵ファンの友人にチケットを取ってもらって、日曜日の夜、大宮まで初めて安室ちゃんのLIVEに行ってきた。ライブ、というものに行ったことが数えるくらいしかないのだけど、その中でも一番素晴らしくて楽しいものだった。それは、何より、ダンス重視の私のとって、安室ちゃんがちゃんと訓練されたダンスを踊れるアーティストだったことが大きいと思う。今までのライブは殆どがバンドとかシンガーだったけれども、改めて、ダンス好きの自分を自覚。
ライブ自体は「Funky Town」というタイトルの一流のショーだった。演出も振り付けもとにかくいい。洗練された大人のショーだった。そして、何より、安室奈美恵が一流のパフォーマーであることを実感。1時間半、歌い続け、踊り続け、なのに余裕たっぷりのパフォーマンスは感心するばかり。hip hop中心の今回のラインナップは歌よりもダンスとパフォーマンスを見せる、という感じだったけれども、その中で、最後にちょっとアカペラで歌ったCan you celebrate?は歌の実力もいかんなく魅せて、感動。やっぱり、一時代を築くヒトはスゴイ。

★プロフェッショナルここに極めり。2009年4月
namie amuro BEST FICTION TOUR 2008-2009 [DVD]
エイベックス・エンタテインメント
エイベックス・エンタテインメント

会場は代々木体育館。
因みに都内の劇場は東京に住む前から行ったことがあるところとかあったけど、いわゆるスポーツ施設に赴くのははじめて。
なるほど、世に言う代々木体育館とはこういうところだったか、と変な感心の仕方をした次第。
そして、no music be lifeを送っている私にとって、昔卒論のためにキンキキッズGLAYのコンサートには連れて行ってもらったことがある程度で、LIVE、というもののありようというのが分からないのだけど、今回のLIVEは、私が想像するところのLIVEらしいLIVEだったんじゃないかと思う。

というのも、前回のPLAYツアーは、会場もコンサート会場、音楽のためのホールということもあり、「FUNKY TOWN」というタイトルのまさしくショーだったからだ。
そして、ショーには昔から親しんでいる私にとって、すごく馴染みやすい、その上、安室奈美恵というプロフェッショナルなスーパースターが演じてくれている、照明以外は演出もセットもかなり優れた傑出したショーだった。

だから、LIVEにこんな観点から比較をしていいのかは分からないけれど、舞台作品としては、去年のPLAYツアーの方が、個人的には優れていたし、好きだった。
けれども、LIVEらしいLIVEというのは、安室奈美恵の力を魅せるということであり、昨年のショーでは完璧なショースターだった彼女の、素のままの部分というか、プロフェッショナルな歌とダンス以外の安室奈美恵の魅力が全開で、とにかく安室ちゃんがふと素な感じで見せる笑顔とかが可愛くて可愛くて、いろんな意味で堪能させてもらった。

曲は殆どがアルバム「BEST FICTION」からだったのだけど、他にも「ブラック・ダイヤモンド」なんかも歌ってくれて、格好良くて痺れる。さらにバー(バレエのレッスンとかに使うようなヤツ)を使ったパフォーマンスなんかは、もう安室奈美恵のプロとしてのテクニックの素晴らしさに圧倒。この人、本ものの一流のパフォーマーだなと痛感した。2時間以上、殆ど休みなく続けられる歌とダンスを息一つ乱さず完璧に演じる姿は溜息ものだし、大好きな「NEW LOOK」は可愛らしさ満開だったし、本当に大満足な1日だった