こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

関西人は「一点物」に弱い@おと文

東京だと「これみなさんに人気なんですよ」って言うと服が売れるらしいですよ。

とまだ東京に住んでた頃、大阪に髪切りに戻ってきていた私になじみの美容師さんが言った。
美容師さんの友人がアパレル関係の人で、大阪から東京に行ったとき、服の売り方の差に驚いたそうだ。

おもしろいなと思って、たまたまそのまま大阪で一目惚れした服があったので、それを買うときにショップ店員さんに聞いてみた。
東京ではみなさんに人気なんですよ、って服を売るんですってね、と。
ちなみにその服は、たまたまおフランスの品で、日本国内では一点物という触れ込みだった。
すると返ってきた答えがこれ。
「え!そうなんですか?そんなこと言ったことないですよ。人とかぶったらイヤじゃないですか」

今やニコイチとかいうファッションが大阪でも流行って久しく、もはや古いのだろうけれど、ある程度、関西人には「人とかぶったらイヤ」という感覚がある、と思う。

かくいう私も「一点物」という言葉に弱い。オリジナルとか、ハンドメイドという言葉も好きだ。

だから「スナワチ」というお店が出来たと聞いたとき、一度行きたいなと思っていた。

「スナワチ」とは日本の皮職人さんたちが、誇りをもって作っている商品を売るセレクトショップだ。詳しくはぜひこちらを読んでいただきたい。
もともとはオンラインストアだったのだけど、路面店がこの5月にオープンした。

オーナーは前田将多さん。
このような本を書かれているステキな方だ。

カウボーイ・サマー
前田将多
旅と思索社

 

カウボーイ・サマー 8000エイカーの仕事場で (Tabistory Books)
前田 将多
旅と思索社

 

広告業界という無法地帯へ ダイジョーブか、みんな?
前田 将多
毎日新聞出版


実はこの「広告業界という無法地帯へ」という本と下記の本の

電通と博報堂は何をしているのか (星海社新書)
中川 淳一郎
講談社


コラボトークショーを私はなぜか聞きに行っていたのだ。
そのトークショーの後の飲み会で前田さんと少しお話しさせていただいたとき、ものすごくスマートな人だと感じていたのだ。
そんな前田さんが作るお店に興味があった。

偶然だけど、最初の話しのなじみの美容師さんが最終的に構えたお店の近くだったので、美容院終わりにふらりと立ち寄ってみたのだ。

すると一瞬とおりすぎるほどのおしゃれな外観。

意を決して入ってみたら、前田さんがすごく親切に迎えてくださった。
そして今、店長に昇格したジョージくんも紹介してくださる。

そして奥では、職人のゴトウさんが黙々と新しい機械と格闘してらした。
皮に文字を入れることが出来る機械だそうだ。

いろいろな職人さんが作られた革製品を見ていたら、ふとサイフを新調したかったことを思い出した。

サイフにしろ何にしろ、これのこの部分は気に入ってるのに、ここがちょっとなあということはよくある。
それを妥協するかどうかで既製品なら買うかどうか決める。

スナワチにも魅力なサイフがたくさん並んでいた。その中でいいなあと思ったものがあったのだけど、色が少し好みではなかったのだ。
前田さんが、ゴトウさんの商品が置かれているコーナーのサイフも見せてくださった。
機能とサイズは一目惚れ。
でも色がどうしても気に入らなかった。
横にあった名刺入れのオレンジ色がキレイで好きだったので、つい「この色でこのサイフがあったらほしい」というと、なんと作れますよ、とのこと。

そう、スナワチはゴトウさんが作れる限り、オーダーメイドも可能な店だったのだ。

即決でサイフをオーダー。
すると前田さんに縫う糸の色を確認される。
さらに作っていただいている最中でも、中の皮の色の確認がくる。
私はデザインや配色のセンスはないので、そこはもうゴトウさんにお任せすることにしたけれど、確実に「一点物」のサイフが出来あがるワクワク感。

それから一週間も経たずに、サイフはできあがった。
できあがったサイフがこちら。

見て、この鮮やかなオレンジ色!
ちなみに私が気に入った機能面がこちら。

カード入れが一つ、というのが魅力的。
というのも、私はカード入れに何枚も重ねてカードを入れちゃう整理のできないタイプなのだ(^◇^;)
なので、カードありますか?と聞かれるたびに、焦って各カード入れを何度も探すのがストレス。←(整理して入れなさい、というごもっともなご意見は甘んじて受けます)

今、受け取ってから一週間使ってみたのだけど、このカード入れがとってもラク。バサッと全部取り出してトランプみたいにくっていくと、すぐ見つかる。今までのストレスはなんだったんだ。
その上に微妙にカード入れ部分のサイズが大きいので、今までカード入れに入らなかったサイズのカードが入るのが嬉しい。

さらにもう一つ気に入ったのが、サイズ。
今までより一回り小さい。

クラッチバッグにサイフ入れるとパンパンになっていたのが、余裕が生まれる。
そして使ってから気づいたのが、このサイフ、すごく軽い。

毎日持つたび、少しウキウキする。
ステキなものにはそんな力がある。