こんなことを思ったり。ぼちぼちかんげき。

保護猫と同居人と暮らすアラフィフがビンボーと戦いながら、観劇したものなんかを感激しながら記録。

イケメンのイケメンたる所以。

先週「おんな城主直虎」が終わりましたね。
一年間ほんとうに楽しませていただきました。
名シーンは多々あって、私もすごい!と思った回はついつい再放送を録画し消せていません。
その中で、わりかし「迷シーン回」になるのかもしれませんけれど、「第3の女」別名スケコマシ回が私は大好きでした。
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渡辺一貴,福井充広,藤並英樹
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ざっと説明しますと
直親と直虎は婚約をしたまま、生き別れに。
どちらもその命を守るために、別々の寺に預けられていました。
そして、なんとか命の安全が保障されるぞ、ということになって直親は井伊の地に戻ってきます。
さあ直虎と結婚して井伊の城主に、というところで、まあさまざまな戦国の世の環境と状況があって、今、直虎が還俗するわけにはいかない、となるわけです。
とは言え、直親には井伊の城主になってもらわないといけないので、別の嫁を迎えようとなって嫁いできたのがしのです。
さて、直親が非業の死を遂げ、直虎が直親の代わりに井伊の城主となって少し経ったころ、高瀬という少女が井伊谷にやってきます。
なんと彼女は直親がかくまってもらってた地で出会った女性との子どもだというのです。
それを知った直虎としのは、直親がいかにステキな言葉や行動を自分たちにとったか、ということを言い合い、「直親は自分が清々しく見えることを知っていたように思える」「直親のスケコマシ!」と叫んで意気投合する
、という内容でした。

私はこれを見たとき、直親は「スケコマシ」ではなくて、「イケメンのプロ」だと思いました。
見た目が良いがゆえに、ちょっと歯の浮くような言葉をかけてもキザな行動をしても、キモいと思われずに生きてきて、だから自然に女性への「ソフィスティケートされた」対応を身につけてしまった男性を私は「イケメンのプロ」と敬意を込めて呼んでおります。

というのも、サルサの先生、シモン先生がまさしく「イケメンのプロ」だったのです。

あれは、確かシモン先生と初めてレッスンの帰宅路で二人でお話する機会があった時のこと。
言葉の選び方とか、会話の感じとか、きっと頭良いんだろうなあ、スマートだなあと思いながらお話しさせていただいておりました。
レッスン場最寄りの赤坂見附駅からは連絡通路を経て、私は半蔵門線永田町駅へ、シモン先生は更にその半蔵門線のホームを経由した先の南北線永田町駅へ向かわれるとのこと。
さて、半蔵門線永田町駅ホームに着いたとき、まだ電車は来ていませんでした。
そこで、シモン先生はというと、私の電車がやってくるまで、ちゃんと一緒に待って下さり、そして私を電車に乗せた後、ご自分の目的地に向かわれたのです!

また別の日、今度はもう一人の男性の先生と私とシモン先生と男性の生徒さんの4人で同じ経路をたどり、駅ホームに着きました。
で、じゃあ、ここで、おつかれさま、という段階になって、もう一人の男性の先生と私が同じ電車だということを確認したシモン先生は、そのもう一人の先生に「彼女(私)も同じ電車だからちゃんとケアしてあげて」というようなことをお伝えになったのです。


そこで、私が思ったこと。

まあ、なんと女の扱いに慣れていることだろう(笑)

さりげなくケアされていること、を感じさせるというのは、日本人男子にとって、なかなか高度なテクニックだと個人的には思います。
シモン先生はもちろん、お育ちが良い、ということは多いにあるだろうと思います。
それにプラスして、それなりにモテて、だから女性と接する機会が多くて、そうして、こういう作法みたいなものを身につけるにいたったんではないだろうか、そして、またそういう態度がよりモテを誘発し、イケメンがイケメンたる所以はそういうところにあるのかもしれないな、と思ったのです。

そして、同じことは女にも言えるのかもしれないですね。
ソフィスティケートとは別のところで、そこには「モテる女」の正しい行動がある気がしています。
きっと私はそういう何かを全く持っていなかったのだろうなあ、とちょっぴり自省いたしました

ところで、ソフィスティケートされているところは、ステキだなあとは思うけれど、私は特にドキッとすることはないのです。変に英国で欧米文化にかぶれたせいです。特に南欧の男性は信じられないような美辞麗句をこともなげにおっしゃってくださりましたし、英国紳士たちはスマートに手にキスとかしてくださいました。

そんなわけで、モテないけれど、そういう風に扱われるのに若干の慣れがある私にとって、シモン先生の格好良さ強調ダンスやキメ顔は、私の中でつぼであってもトキメキをくれるものではありませんでした。
その美しいお姿は単なる「目の保養」でそれ以上ではないのです。
けれども、ある日の忘年会で、はじめてシモン先生が、私を下の名前で呼んでくださったとき(というか、今まで名字で呼ばれたこともなかったので、シモン先生は私の名前を認識してないと思っていました)は、めっちゃめちゃドキッとさせられました。不覚(笑)

「イケメンのプロ」は少女漫画のようにさりげなく、下の名前で呼ぶだけで、相手をドキッとさせてしまうのだと、改めて痛感したのでした。